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相続人の中に未成年がいる場合の相続手続き (2020.05.19)

相続人の中に未成年がいる場合の相続手続き

 

 

 

≪目次≫
1.前提:「利益相反」とは
2.問題点:親権者が遺産分割協議に参加できない場合がある
3.特別代理人とは

 

前回までのトピックスで、海外在住の相続人が外国籍を取得している場合を取り上げました。

⇒【海外在住の相続人が外国籍を取得している場合①】はこちら

⇒【海外在住の相続人が外国籍を取得している場合②】はこちら

今回は相続人の中に未成年者が含まれる場合について取り上げます。

 

遺産分割協議には全ての相続人が参加する必要があります。しかし、相続人が未成年者の場合、その人は遺産分割協議に参加することができません。

このような場合、誰が代わりに参加することになるのでしょうか?


 

1.「利益相反」とは

未成年者が財産に関する法律行為をおこなう場合、原則親権者が未成年者の法定代理人となります。

しかし、未成年者と親権者との間で利害が対立する場合(これを「利益相反」といいます)、その行為について親権者は法定代理人になることができません


 

2.親権者が遺産分割協議に参加できない場合がある

遺産分割協議も財産に関する法律行為になりますので、通常は親権者が代わりに参加します。

しかし、未成年者とその親権者がともに相続人である場合、双方の間に利益相反が生ずると判断されます

その結果、親権者は遺産分割協議に参加することができません。

そこで、親権者の代わりに遺産分割協議に参加する人を定める必要があります。

 

3.特別代理人とは

特別代理人とは、家庭裁判所で決められた手続きのために特別に選任される代理人のことです。

未成年者の親権者と違い、決められた手続き以外の代理はできず、当該手続きが終われば任務は終了します

相続手続きに関しては、

・遺産分割協議への参加
・遺産分割協議書への署名押印

などを代理人として行います。

 

特別代理人になるにあたり、特に資格は必要ありません。

そのため、実務上は、親権者や未成年者との間に利害関係がない親族(祖父母、叔父・叔母など)が選ばれることも少なくありません。

ただし、特別代理人の候補として届け出た人が適任でない場合、家庭裁判所によって司法書士などの専門家が選任されます

 


いかがでしたでしょうか。

遺産分割協議に特別代理人の参加が必要となる場合、予め特別代理人を選任する必要があります。

家庭裁判所との打ち合わせなど事前準備に時間がかかりますので、このようなケースに当てはまる場合は、目黒区学芸大学駅、渋谷区マークシティの司法書士法人行政書士法人鴨宮パートナーズに、まずはお早めにご相談ください。

 

 

お気軽にご相談ください。

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